庭山さんが代表を務める「株式会社エイト」では、環境問題や資源循環型社会に向けて取り組まれています。まずは庭山さんが環境や資源に興味を持ったきっかけから、教えていただけますか。
庭山:
環境問題を意識しはじめたのは、本当に小さい頃からです。私は建設業を営む家で生まれ育ったのですが、子どもの頃に読んだ、とある本の中に建設業が環境破壊の悪役として描かれていたことがありました。家業である建設業=環境への悪といったようなイメージを抱かれることに、子ども心に複雑な思いを抱いたのを今も覚えています。また、小学1年の頃からガールスカウトに所属していて、ゴミ拾いや植樹活動を経験しました。特にゴミ拾いが大好きで、キャンプよりもゴミをひたすら拾って周りが綺麗になっていくことに達成感を感じるような子どもでした(笑)。この頃から自分が自然や環境にできることは何だろう?と、考える癖がついたのかもしれません。
ご実家の建設業で経営にも関わられたそうですね。
庭山:
新卒でアパレル業界に入社したんですが、その後20代半ばで実家が営んでいた建設業の子会社立ち上げに参画し、経営全般を任されることになりました。若くして経営の醍醐味を味わう貴重な経験ができたのですが、その数年後に親の会社が倒産してしまいまして。私の事業は新潟に残し、夫の仕事でご縁のあった宮城県に移住することになったんです。2016年に一人目の子どもを出産したのですが、宮城でできたママ友から聞いたのは、東日本大震災の生々しい体験談でした。震災から5年が経っていましたが、震災の痕跡や経験が現在進行形で被災地の方々の暮らしに影響を与えていると感じたんです。特に印象的だったのは、周りの方々の防災意識の高さですね。この経験が、私の中で眠っていた環境問題への関心を再び呼び覚ますことになりました