綱本さんは一般社団法人「Smile Story」の代表理事を務めていらっしゃいます。
「Smile Story」はどういった活動をされているのでしょうか?
綱本:
「Smile Story」は新潟市西区を中心に、地域内外に向けたさまざまな活動を行っています。コンセプトとしては「場の提供」と「人と人をつなぐ」ことで、メインとなる事業は子ども食堂の運営、定期的に開催している海岸清掃です。他にも地元の新川漁港でのイベント実施、フードロスや未利用魚と呼ばれる漁で獲れても流通しない魚の活用など、年々活動内容が増えているような気がしています(笑)。
地域の子どもたちに関わる事業から、環境や食の問題へ切り込む活動と幅広いです。
綱本:
そうですね。子ども食堂は「さくら食堂」という名称で運営していまして、桜って内野のシンボルマークでもあることからこの名前にしました。通常ですと、子ども食堂は場所が固定されているケースがほとんどかと思いますが、「さくら食堂」は一応「Smile Story」の活動拠点がベースにはなっているのですが、固定の場所を持たない「モバイル子ども食堂」というコンセプトで活動しているんです。例えば、毎月第2土曜に開催している海岸清掃が終わった後に朝食を配るといったことも、「さくら食堂」の活動になっています。
今では子どもだけでなく、地域の高齢の方など、あらゆる世代の方々が集い、つながる場を提供するようになりました。それぞれの活動は一見バラバラに見えるかもしれませんが、全ては「人と人とをつなぎ、より良い社会を作る」という目的につながっているのです。あとは、「Smile Story」が設立する前から続けている海岸清掃イベント「スマイルクリーン」です。これは毎月1回、地域の方々と一緒に海岸のゴミ拾いを行うイベントで、海岸の環境保全だけでなく、参加者同士の交流も深まる場になっています。小針浜や五十嵐浜と新潟市西区の海岸が中心ですが、回を追うごとに参加者が増えてうれしく思っています。