三上さんは日々新しいことへの挑戦を続けていらっしゃると思います。
新しいことを生み出すために大切にしていることはありますか?
三上:
何よりも大事なのは、自分が本当にやりたいこと、面白いと思えることをとことん追求すること。でも、そこに自分の情熱を存分に注げるかどうかが勝負を分ける。ただ、情熱だけじゃダメで、その情熱を形にしていくためのスキルや知識も必要になってきますが、徹底的に調べて自分の引き出しを増やしていく。それを地道に続けることが、イノベーションを生む土台になると思うんですよね。あとは、チャレンジし続ける勇気も必要かな。失敗を恐れずに、とりあえずやってみる。ダメだったら方向転換すればいいだけの話で。でも、ただやみくもに突き進むんじゃなくて、その裏側にあるストーリー作り、歴史や文脈にもこだわるのも自分流のやり方ですかね。何か新しいことをする時は、なぜそれをやるのか、どんな背景や想いがあるのかをしっかり言語化して、共感を生むようなデザインにしていくことで、大きなうねりを作っていけると信じています。新潟という地域に根差していることも、Gugenkaのアイデンティティを形作る大事な要素なんです。
「続ける」ことも大切だと。チャレンジすることにおいて三上さんが意識されていることは?
三上:
「それが誰かの役に立つかどうか」です。Gugenkaは企業なので、もちろん利益を出すことも大事です。でも、それ以上に、世の中をちょっとでも楽しい方向に変えられるようなことがしたいなって。だから新しいテクノロジーやXR、メタバースも、単に面白いからやるのではなくて、それが人々の生活をどう豊かにできるのかを常に考えるようにしています。利便性だけでは人の心は動かせませんし、そこにワクワクとかドキドキとか、人の感情を揺さぶるような仕掛けを加えていきたいと思っています。テクノロジーとクリエイティビティを掛け合わせることで、人々の日常に新しい体験や価値を提供できたらと、日々試行錯誤しています。
ありがとうございました。
最後に明和義人祭へのメッセージをお願いいたします。
三上:
250年以上も前から受け継がれてきた、新潟の歴史を体現するようなお祭りだと聞いて興味を持ちました。当時の町の人たちの情熱や思いが、今もこうやって脈々と受け継がれていることに、歴史に裏打ちされた“リアル”な魅力があると感じています。せっかく明和義人祭という素晴らしいコンテンツをテクノロジーやエンタテインメントを加えることでその魅力を多くの人に伝えられるんじゃないかなって。それを核にして新潟の魅力を全国、いや世界に向けて発信できたらいいですよね。そうやって新潟の良さを知ってもらうことで、県外からも人を呼び込めるかもしれませんし、古き良きものと新しいアイデアを組み合わせることで、お祭りの体験価値がもっと高まる可能性もあります。そこにGugenkaとしても何か関われたらと考えると、めちゃくちゃワクワクしますね(笑)。