「マスヤ味方店」は、お店の中を見て回るのが楽しいですね!
栗林:
よく「物産展みたい」と表現していただきますね。基本は街のスーパーですから、地域の方々の暮らしに欠かせない野菜や魚、肉などの生鮮やお菓子、調味料、お惣菜、日用品などは、しっかりとそろえています。その上で、全国各地から仕入れた珍しい商品を展開してます。
「マスヤ味方店」はいつ創業したのでしょうか。
栗林:
73年前に曾祖父が始めたお店です。数年前までは私の父が店長を務めていました。家がスーパーだったから、小さい頃から両親が働き詰めで、家族の休みなんて滅多になかったですね。私は高校卒業後に京都の大学に進学して、卒業後は東京の企業数社で働いていました。「私はキャリアウーマンになるんだ!」と都会でのキラキラとした生活を楽しもうと意気込んでいましたので、「マスヤは絶対に継がない!」と思っていました(笑)。
その気持ちから一変、現在は店長を務めていらっしゃいます。新潟にUターンされるまでの経緯は。
栗林:
東京では求人・人材紹介サービスを行う企業、IT企業で働いていました。けれど、私が思っていたキラキラした生活とは程遠く、成長や稼ぎ、ワークライフバランスに魅力を見出しても、私としては仕事そのものに面白みを感じることができませんでした。「お金を稼ぐだけじゃ幸せになれないんだな」と悟りました(笑)。それだったら、本当に自分が好きなことを探してみようと思い大学時代に諦めていた留学という夢をもう一度叶えようと、オーストラリアのワーキングホリデーに行く準備をしていたんですが、新型コロナウイルスの流行で海外渡航もNGになって、地元新潟に戻ってきたんです。少し休む時間と捉えながら、マスヤの仕事を手伝っていたりしたんですが…これがですね、めちゃくちゃ楽しかったんです!